この話は『きらひよ園で予防接種があったら…』と妄想した話です。
はぁ~…なんでこのせかいによぼうせっしゅというものがあるのかなぁ。えんちょうせんせいがみんなにいってこの『きらひよ園』でうつことになるとは…。はっきりいってさいあくだ。ちゅうしゃがきらいだからさけてきたのに、ここできょうせいてきにうつことになるとは…。
「大丈夫?顔色悪いよ。」
「ジュンせんせい…ちゅうしゃうけたくない。」
「ああ~注射痛いもんね。でも、病気にかかって苦しい思いするよりはマシじゃないかな?」
「いや!かかったほうがまし!ちゅうしゃいや!」
「う~ん、気持ちは痛いほどわかるけど、きまったことだからね。」
そういうと、じゅんせんせいはほかのえんじによばれてどっかにいってしまった。ちゅうしゃきらいじゃなくてこわいんだよな。ちゅうしゃへいきなせんせいにはわからないかな…。
よぼうせっしゅのひ。ほかのせんせいやえんちょうにもいったけど、『わかるけど、頑張って受けよう!』といわれた。いつもはえがおでいっぱいのきょうしつもきょうはどんより…。
どうやってちゅうしゃからにげようかかんがえているとせんせいがてをたたいてみんなをちゅうもくさせた。
「はい。今日はみんなが嫌な予防接種の日だね。注射打ってからお昼ご飯だから頑張って受けようね。」
「注射終わったらいつもはないデザートもあるぞ。」
「じゃあ、あいうえお順からで受けようか!」
せんせいはあかるくいっているけど、ぜんぜんあかるいきぶんにならない。きをゆるめたらなきそうになる…。
「なんだ?ちゅうしゃこわいのか?おれなんかぜんぜんこわくなかったぜ!」
「ひ、ひなとくん!…そうだよ!こわいよ!こわくてしかたないよ!」
「おまえっていがいとよわむしなんだな!」
「よわむしのなにがわるいの?」
「はいはい、そこまでだよ。次は君の番だよ。」
そういわれたときにげようとしたけど、ろうせんせいにだっこされた。これではにげることができない!
「はなして!いやだ!ちゅうしゃ、いや!」
「嫌なのは分かるけど、みんな注射打ったから君も頑張ろう。」
「そんなんしらない!!はなして!はなして!」
「うさちゃんも応援してるよ~。ほらほらこっちみて!」
せんせいがおうえんしてくれている…。けどがんばるきもちよりこわいきもちのほうがすごくうえだ。ぎんいろのはりがむかってくる…。もがいてぬけだそうとするもさなせんせいとVIせんせいがおさえつけてきた。
「じゃあ、ちょっとちくっとするよ。」
「い゛や゛~!」
きがつくと、べっしつにいた。ちゅうしゃうたれたのかひだりうでがじんじんといたい。きおくにないけどちゅうしゃおわってもあばれたからおちつくためにここにいるんだろうな。ちゅうしゃうたれたしょっくがおおきくておひるごはんたべてないけどおなかすかない。ぼーっとしていると、いっけいせんせいがはいってきた。
「大丈夫?少しは落ち着いたかな?」
「…。」
「注射よく頑張ったね。お昼ご飯とっているから一緒に食べよう。」
「…らい。」
「ん?どうしたのかな?」
「きらいきらい!じゅんせんせいもさなせんせいもVIせんせいもかいせんせいもろうせんせいもいっけいせんせいもえんちょうせんせいもみ~んなだいっきらいだ!」
そういうとべっしつからにげた。とっさのできごとだったからほかのせんせいもたいおうできずえんからにげだすことができた。
にげたところにさびれたこうえんがあっておおきなとんねるみたいなのがあったからそこにひとまずはいることにした。ちゅうしゃうたれてことのしょっくはあるけど、それいじょうにせんせいにいやだっていうきもちをわかってもらえなかったことがかなしかった。ひとりでないているとだれかがはなしかけてきた。
「ねぇ、君可愛いね。おじさんと楽しいことしない?」
「えっ、しらないひとについていっちゃいけないから…」
「大丈夫!おじさんいい人だから。ね!遊ぼうよ!」
そういっておじさんはせまってくる。たすけをよぼうとしたけどこんなさびれたこうえんにだれもくるはずがない。どうしよう…。
「じゃあ、一緒に楽しいこt」
「うちの園児に何してくれてるんですか?」
ききおぼえのあるこえがしたからみてみるとさなせんせいとかいせんせいがいた。せんせいはかおがあせまみれだ。
「さなせんせい…かいせんせい…。」
「な、なんだ?お前らは!」
「私たちは『きらひよ園』の保育師です。」
「その子を離してもらいましょうか!」
「はぁ?なんで離さないといけないんだよ!」
「はぁ…。話にならねえな。カイ、他の保育師に電話して。」
「分かりました。」
かいせんせいはほかのせんせいとでんわしてる。さなせんせいはしらないおじさんとにらみあってる。
すこしじかんがたってほかの4にんのせんせいもやってきた。VIせんせいといっけいせんせいペア、じゅんせんせいとろうせんせいペアだった。
「カイ、電話ありがとう。」
「はい、サナ先生に言われて…あの子は無事ですよ。」
「よかった~なにかあったら大変だからね。」
「サナ先生はなにしてるの?」
「睨み合ってるみたいだけど…。」
「サナ先生は不審者が変なことしないように見てる。」
「サナ先生、様子どう?」
「不審者がどう動くか分からないから、あいつを取り返せない。」
「分かった。じゃあ、サナ、VI、俺で不審者をなんとかする。ジュン、一慶、カイはあの子をよろしく。」
「「「「「了解!」」」」」
それからははやかった。かいせんせいがしらないおじさんからはなしてくれた。しらないおじさんがなにかいおうとしたらさなせんせい、VIせんせい、ろうせんせいがしらないおじさんをかこむようにしてなにかはなしてる。
「ケガはないか。」
「うん…。」
「よかった~。まずはケガがなくてよかったよ。」
「後で、少しお話聞きたいからとりあえず園に帰ろうか。」
「…わかった。」
そういうとじゅんせんせいにおんぶされた。
「じゅんせんせい、なんでおんぶ?」
「ここまで走ったんだろ?疲れてると思うから園に帰るまでここで休んだらいいよ。」
「そうだね~。僕は園長に見つかったって報告するよ。」
「一慶先生よろしく。」
じゅんせんせいにおんぶされてじゅんせんせいのあたたかいたいおんときょうのつかれかねむりにつくのははやかった。
あれからぐっすりねたみたい。おそとはもうまっくらになっていた。せんせいがじゅんびしてくれたふとんからでておきたことをいうためにせんせいをさがすとあかりがついているへやがあってそこからこえがきこえた。
「今日はあの子になにもなくてよかったです。園長として失態をしてしまいました。」
「いえいえ、園長、俺たちもあの子にもっと寄り添えばよかったと思います。」
「ん~どうすればよかったかな?」
「絵本を作って予防接種の大切さを教えるとか?」
「保育師が注射打ってるのを見せて大丈夫だよ安心させればよかったですかね?」
せんせいたちがきょうのことについてかんがえてくれているんだ。ふあんをすこしでもとりのぞいてくれたらあんしんしたかもしてないけど…。
「…せんせいにこわいきもちわかってもらいたかった。」
そうちいさいこえでいったらきこえたのかへやのどあがあいてせんせいのおかおがみえた。
「起きたの?こっちおいで。」
「…うん。」
そうさなせんせいいわれてへやにはいった。せんせいたちのおかおはなんかしょんぼりしてる。
「今日、予防接種よく頑張ったね。怖かったのにすごかったね。」
「気が付かなくてごめんなさい。怖い気持ち一緒に分かってあげられることしなくて…。」
「可愛い君に怖くて嫌なことさせてしまいホントにすまない。」
「…こっちこそかってにでてごめんなさい。」
「じゃあさ、可愛い君の怖いもの教えてくれないかな?二度とこんなことが起こらないようにしたいから。」
「お腹すかない?君の好きなオムライス作るからそれ食べながら話そう。」
「うん、たべる~!」
オムライスたべながらこわいものをはなした。つぎ、またこわいものがやってきてもせんせいはこわいきもちをわかってくれるだろう。わかってもらえるだけであんしんすることもあるんだよな。
次の日
「ひなとくんおはよう。」
「お、おはよう。きのうはからかってごめんな。」
「もういいよ。それよりだっそうしてからせんせいたちいなかったでしょ?だれがかわりしてくれたの?」
「ああ、おれのにいちゃんとA-2がしてたぞ。」
「じゅにあすきんぐだむのせんせいが!」
「そう、さなせんせいがにいちゃんみつけておねがいしてた。」
「よくひきうけてくれたね…。」
「おれもおねがいしたからな!」
「そうだったんだ。ねぇ、きょうはなにしてあそぶ?」
「ぼーるあそびしようぜ!」
「いいね。」